内装には既製品や新建材を遠慮なくを採用する

もちろんご要望によりけりですが、特段のご要望が無い場合、内装には既製品と言われるものや新建材の類を遠慮なく採用します。 具体的には巾木や笠木といった造作材、壁や天井の仕上げ材、建具など。

往々にして、いわゆる設計事務所による物件、もしくは高級住宅と言われるような物件では、巾木等の造作材は天然木の削り物、壁や天井の仕上げには珪藻土等の左官仕上げやAEP等の塗装仕上げ、建具はオリジナルの製作物等、職人の技が光る物が採用されている事が多いです。その風合いや質感は一目瞭然で、”設計者”として、私も自分の作品にそれらを採用したいところではあります。ですが、職人の技が光る物とはそれなりにコストの掛かるもの。また、住む人の使い勝手を考えると???な部分があるのも確かです。いくら質感が良くても触るとすぐに手垢で黒ずんでしまったり数か月でヒビが入ってしまう塗り壁よりも、汚れが拭き取れて張替えも利くビニールクロス、経年で反ったり狂ったりする製作建具よりも建付けやパッと見のデザイン性に定評のある各メーカーのユニット建具の方が良い、といったニーズは確かに存在します。

”クレームを恐れるが故に近年の住宅が失いかけている質感”とはまさにここに起因しているのだとは思いますが、クレームを恐れる以前に、住む人の使い勝手に支障を来たすものは無理にオススメしません。”失いかけている質感”は違ったカタチで、上手に効果的に採用します。

例えば、ドアや巾木は既製品、壁はビニールクロス、手の触れる事の無い天井のみ風合い豊かな天然木を採用する

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